episode13 震災奇譚 神戸の小さなスナックで

Cozy
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みなさま
明けましておめでとうございます。

2022年一発目のブログです。
今年もよろしくお願いいたします♪

年末年始のお休みは、みなさんどう過ごされたでしょうか?
私Cozyは、ありがたいことに飛び飛びでお休みとお仕事をいただくことが出来ました。
普段は出来ない家の掃除と少々の暴飲暴食(^_^;)
昨日は頂いたお餅がとっても美味しかったので、ついつい6個も食べてしまいました。
今日から気を引き締めて、普段通りの生活に戻りたいと思います!

みなさんは怖い話はお好きですか?
このブログでは、私Cozyが体験した恐怖体験、不思議な体験話。
そして私自身があまりのポンコツで在るが故にしでかした数多くのあり得ないほどの失敗談を書いております。

話のネタに、こんなヤツがおるんやあ♪というような温かい目で読んで頂けると嬉しいです。

さて、今日のお話は、忘れられない震災にまつわるエピソードを書いてみようと思います。

“神戸の小さなスナックで”

この話は、1995年1月17日に死者6000人が出た阪神・淡路大震災の復興間もない頃、神戸市東灘区のあるスナックに訪れた際に起きた不思議な出来事と、それにまつわる少し切ないお話です。

阪神高速が倒壊し、前輪が落ちた状態のバスが間一髪で止まっていたり、あちこちのビルや家が崩れているのがテレビのニュースで流れた時は、皆が本当にびっくりしたと思います。
それから3ヶ月くらいが経った頃ですが、2トン車でのチャーター便で神戸に行くことになり、配達後はとくに急いで帰る必要がなかったので、震災後の復興工事で出向していた従兄弟の部屋に泊まらせてもらい、その晩は一緒に飲みに出かけることにしました。(プロフを見て疑問を抱かないようにしてくださいね)

初めての神戸は、まだ埃が舞っているような場所もあり、震災の規模が物凄く大きかったことを、テレビでは伝わらない空気感を現地で知りました。
そんな中、従兄弟が行きつけにしているというカウンター席しかない、小さなスナックに連れていってもらいました。
とても良い雰囲気で、美味しいお酒やカラオケを充てに、久しぶりに会った従兄弟との時間を楽しく過ごしていました。

2時間は経っていたでしょうか、
突然お店のドアが開くような音と、カウベルの”カランカラン”という音がしたので、ドアの方をママさんはじめみんなが見たのですが、誰も入ってきません。
というより、みんなが開いたと思ったはずのドアはしっかりと閉じていて、ノブが少し固い古めのドアなのに閉まる音はしなかったので不思議だなあなんて思っていると、ママさんは少し困った顔をして「ああ、またあの人やな」なんて言うんです。
その場にいたみんなが不思議そうな顔をしていたけれど、誰も言葉を発しなかったので
「あの人って誰なんですか?」と堪らず僕が聞いてみると・・・どうやら震災で亡くなったお店の常連さんだと。
僕たちは姿を見ることは出来ませんでしたが、ママさんは以前、震災で亡くなったと聞かされていた常連さんがうつむいたままお店を覗くように入ろうとしてきたことがあって、「あんた、もう死んどるんよ」と声を掛けたそうです。
その常連さんは、それを聞いてうつむいたまま店のドアのところで消えてしまった。
それからは、姿は見えないけれど時々ドアを開ける音がするようになってしまったと言うのです。
多くの人が寝ているだろう時間に起きた不運の震災。
気づかずに亡くなった人、気がついたけれど何かの下敷きになり助からずに亡くなった人も、沢山いたんだと思います。

その常連さんは死んだことに気づかないまま、大好きだったそのお店に来たんでしょうか。
あれから27年が経とうとしています。
そのスナックが現在もあるのかは解りませんが、その常連さんはじめ、震災で亡くなられた多くの方々へ、ご冥福をお祈りします。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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