episode51  関わってはいけない人-クズ男の話-

みなさん、こんばんは。

今回の話は、とても重く読んでいて、嫌な気分になってしまうかも知れませんが、運転を生業としている僕たち運転手、そして一般のドライバーの人にも、これから書いていくことについて、他人事ではないということをどうしても伝えたくて書いてみようと思いました。

今から、約20年程前の当時僕が4トン車に乗っていた頃の話になります。
当時勤めていた会社では、2トン車からトレーラーまであって、メインはトレーラー・大型。
4トンや2トンは、まあオマケみたいな感じでした。
その当時の僕は、今のような仕事に対する熱意や道徳の意識は限りなく低い、今振り返っても
情けないほどダメダメ人間でした。
とはいえ、今も完璧とは程遠いので、出来る限り向上心を持って取り組んでいる、というのが現状でしょうか。

まあ、自分自身がダメダメな分、僕の回りにいる人間の殆どが常識外れのような人ばかりでした。
そんな、オマケ仕事のような4トングループで、一際目立つ痛い人、仮に”K”とでもしておきましょうか。
普段から会話していても、何だか話が噛み合わない人だったんですが、ある日のこと。
当時は、自宅にトラックを停められるスペースがある人や、自宅近くに停められる場所がある人は、会社も見てみない振りという感じで乗って帰ることが出来ていたのですが、その”K”は自宅の近くで、自転車で乗って帰宅中の近所に住む女性を、助手席のミラーステーで後頭部を後ろからすくいあげ、フロントガラスに叩きつけて死なせてしまうという事故を起こしました。

警察署に連れていかれて、事情聴取を受けた後、当時の営業所長(仮にSさんとします)が呼び出されて本人と面会したそうです。その時のやり取りを後日、S所長から直接聞いたのですが、その言葉に耳を疑ってしまいました。
そのS所長は「アイツ、俺に会って話した時になんて言ったと思う?」と聞かれたので、「え?すごく反省していて、謝罪をしたんじゃないですか?」と答えると、S所長は「普通はそうだと思うよね?でもよ、アイツはあくびをしながら、あーあ疲れた!!って言ったんだよ。人としてどうかと思うよね」
誰も事故を起こしたくて、起こすわけではないと思うんですが、人を殺しておいてその態度はないだろうと、この話を聞いて憤りを感じました。

そして、その事故(事件?)から数年がたった頃。
筑波山の麓からわりと近い、よく行く会社で積み込み待ちをしていた時、前方に停めていたトラックからドライバーが降りてきたので、何とはなしに見ていたのですが、それは事故を起こしてクビになった”K”でした。
彼は僕に近寄ってきました。
彼は年上ですからシカトをするのもどうかと思ったので、挨拶がてら少し話をしたのですが、
その際に例の事故の話になったのですが、”K”は半笑いを浮かべながら「あのババアを俺が殺してやったお陰で、保険金が入ったんだしよお、良かったんじゃねえかと思っててよお、逆に家族から感謝してもらいたいくらいだったよ」なんて言ったんです。
呆れて言葉が出ませんでした。
それまで生きてきたなかで、こんなクズに出会ったことはありませんでした。

世の中には、こんなヤツがいるんだ。
こんなクズのようなヤツに…自分もそうですが、それよりも大切な家族や大切な人の命を奪われるようなことは、何があっても絶対にいけないことだと思いました。

もしも、あなたの周りにいる人の中で、言動がおかしいなと思うような人がいても、興味本位で近づいてはいけません。
一緒にいるだけで、あなたに対する目や評価も変わってしまうかもしれません。

みなさんも、自分の身体は自分しか守れないんだと、しっかりと自覚して運転してくださいませ。
そして、大切な人や家族とも最大限、安全な運転や行動について話し合ってみてください。

こちらがちゃんと行動しているんだから大丈夫!なんて根拠はありません。
あなたのすぐそばにも、こんなクズみたいなヤツはいるかもしれません。
くれぐれもお気をつけくださいませ。

ということで、今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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