絶対に止まってはならない②

雪道の上り坂での大失態

どーも!現役トレーラー運転手のポンコツCozyです!
さっそく前回の続き、S君に手伝ってもらうところからです。

シャーシが滑り落ちたことで、ヘッドとシャーシに隙間が出来たので、助手席のチェーンも履けたのですが、これで終わりではありませんでした。
踏み固められた路面は、雪道に慣れていない関東のシングルのトレーラーヘッド乗りに、冬の厳しさを教えてくれました。
そう、チェーンを履いたにも拘らず、タイヤは虚しく空転をしてしまいます。
もちろん、雪道モードにしているのですが、どうにもなりません。

最悪、自力で動かせない場合を考え、支店長に電話をしたのですが「納品先が近いなら、動けなくなっていることを話して、何とかしてもらって。雪に嵌ってレッカーなんて呼んだら、えらいお金がかかるからやめて。えっ?何シャーシを落とした?わしや知らんよ。」想像した通りの塩対応です。
これは何とかするしかありません。知識があるS君がいてくれることも心強いです!
わたしがスタックしてから、すでに1時間が経過していました。納品先の工場の機械装置の入れ込みの担当者に事情を伝えに行きました。
工場が休みの間にする機械装置の入れ替えのため、従業員はほぼいなかったのですが、今回かなりの大雪で、工場内の除雪を他社に依頼していて、ホイールローダー2台が除雪作業をしているとのことでした。
荷降ろしの責任者の方から、ホイールローダーのオペレーターの方にお願いしてもらい、牽引をしてもらうことになりました。
道路公団が所有しているホイールローダーはチェーンを履いているのをよく見かけるのですが、民間の会社が除雪作業に使っているローダーは、チェーンを履いていないことが普通のようなのです。
なので、もしかしたら牽引は難しいかも知れないとの前置きがありましたが、それでも希望が持てます。

ついでに、塩カルとスコップも用意してもらい、さらに脱出用の毛布を持って、わたし、S君、荷卸しのの責任者、ホイールローダーとともにヘッドに戻って、脱出を試みました。
まず、ヘッドで走れるか?ヘッドだけをローダーで牽引してもらいました。チェーンも締め直し進もうとしたのですが、何故かやはりうまくいかない・・・
今までの経験にないほどの、ポンコツ感でいっばいでしたが、支店長のあきれ顔を想像したら、このままでは余計に評価は下がるだけ、何とかしなければと気持ちを奮い立たせました!
ヘッドをさらに前まで引いてもらって、余計な雪をローダーで取ってもらい、シャーシ下の雪はスコップで払い、バックをしながら再度シャーシと連結。

同じ轍を踏まないよう、前後にヘッドを動かし外れないことを確認して、ホースを繋げ足を出して、いざ出発!!
しかし、それでも動かない💦💦💦
持ってきた毛布を噛ましてみるもなかなかうまくいかない。
しかし、諦めたその時、タイミングよくタイヤが地面と噛んでくれてようやく前進できました。
止まらぬよう、ゆっくり前進し、何とか納品先に到着ができたのは、スタックしてから3時間が経った12時でした。

今回の件では、色々な方にご迷惑を掛けてしまいました。
またS君はじめ、色々な方に助けてもらいました。
書ききれない部分では、一人で悪戦苦闘している中、通りすがりに「何か手伝いましょうか?」と優しく声を掛けてくれた方もいて、本当に有り難いとても勉強になった1日でした。
目まぐるしく変わる天候で、クレーン作業もなかなか進まず、荷物を卸し終えたのは、わたしが18時、S君が19時という長丁場でした。
荷物、シャーシは損傷なく、ヘッドは少しだけ傷をつけてしまいましたが、手直しで直る程度で済みました。

今回の教訓として、
①早めにチェーンを巻く
②タイヤの下に噛ます資材の確認
③スコップの用意
④塩カル、脱出用の資材の用意
そして、後ろ荷重の荷物の場合
⑤前荷重になるようにウエイトの用意(資材庫には3トンのコンクリートのウエイトブロックがありました)

雪国の湯沢や会津が吹雪や積雪によって通行止めになるほどの大雪。
前日に納品した同僚運転手からレポートをもらっていましたが、その後に一気に積雪が増えて、普段はそんなに積もることがない郡山市もとんでもないことになっていました。
高速道路や国道、主要県道は除雪が早いのですが、交通量の少ない休日の工業団地付近の道路は、除雪されていませんでした。
何が起こるかわからない。
きちんと事前に考えて、備えをしていれば今回のトラブルは、ある程度は回避できたのだと、後になって思い返し反省しました。
翌日、会社の事務所で支店長に詰められ、やっぱりわたしはまだまだポンコツだなあと思った出来事でした。

このブログを読んでくださっている方の中で、わたしと同じような経験をした方、雪に慣れたベテランの方も、下の欄からコメントやアドバイスを頂けると嬉しいです。
ということで、長くなってしまいましたが、今日も最後まで読んでいただきありがとうございました♪

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