episode5 ショートストーリー

次の話は、一つ一つが短いのでまとめて書いてみることにしました(^-^)

Cozy
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ショートストーリー

① 天女

免許を取ってまだ間もない頃に起きた、ちょっと不思議な出来事です。

当時は、叔父のところで主に軽貨物・2トン車で配送をしていたんです。ある日のたぶん夜10時くらいだったと思うんですが、深夜の集配の為、茨城県内のある県道を走ってたんです。
街灯もあまりないような道で、さらに当時の車は今と違ってライトが暗く、とても見づらかったのであまり速度を出さず(40kmくらいで)走っていました。
暫く走っていると、左手に墓地があり、そこを通り過ぎようとした瞬間。突然、背中に気配を感じて、思わず背中がビクッとなって「うわっ!」と声が出てしまった後、今度は頭上から気配がしたと思ったら、例えるなら”天使の羽衣を着た、とても綺麗な女性”がフロントガラスの上から車を追い越してくのが見えました( ̄□ ̄;)
その女性の顔はとても綺麗で、思わず見とれてしまうほどでした。しかし、ゾクッと寒気がするような冷たさを持った感じの姿をしていました。


その”天女のような人”は、そのまま追い越していきました。その後、何年も同じその道を通っていましたが、一度も見たことはありません。
なんとも不思議な体験でした。

Cozy
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ショートストーリー
②死者が呼んでいる

この話は、配達の仕事が予定より遅くなって、夕方の帰宅ラッシュの時間になりそうだったある日。渋滞を避ける為に地図を広げて抜け道を探して走った時の、ちょっと気味が悪かった出来事です。

栃木県の国道50号線。その佐野市付近の当時は、今のようにアウトレットモールなんて無かったし高速道路の”北関道”も”圏央道”もありませんでした。
横歩きのメイン道路は、ある意味で今以上にかなり混んでいました。


栃木県の北西部から、茨城県の西部にある自宅に早く帰りたい一心で、”マップる”を開いて抜け道になりそうな道を探してみると、良さそうな道を発見!『この道なら、早く帰れそうだぞっ!やったね♪』なんて浮かれてその道を走っていると、夕暮れだったので、あっという間に辺りが暗くなってきました。
あまり道は広くなくて、ほとんど乗用車も通らない、まさに抜け道な感じでした(^-^)
住宅街を抜けて、道路は畑道のような細い道になっていきました。
田舎道ですから、街灯は殆どなくなりかなり暗くなっていたんですが、まだ畑仕事をしているおじさんが右手に見えてきました。道がせまいので、かなりゆっくり進んでおじさんに近づいていったんですが、このおじさんが何だか怪訝そうな表情でこちらを見ているんです。
『うわあ、なんだか気味が悪いおっさんだなあ』なんて思いながら通り過ぎました。さらに進むと、山道になり道はさらに狭くなっていきました。
さすがに『このまま行っても大丈夫かな?』と不安になり、人も車も来ないので車を停めて、もう一度地図をみることにしました。『あの道を曲がって、電柱の標識に書いてあった部落も越えて・・・』確認してみると、ちゃんと道は続いていそうだったので、地図を閉じ車を走らせました。

山の勾配がきつくなり、不安が募ってきて底知れない重い空気の中を走る感覚になってきた時、白い手書きの看板がいくつもあることに気づきました。
街灯もない、細い細い山道にある手書きの看板に、何が書いてあるのか気になって見てみると、「いのちはたいせつに」「心配しているあなたの家族がいる」というような看板でした。しかも、そういう内容の看板がいくつもあるんです(>_<)
狭くて30kmも出せないような狭い道を自殺防止の看板を横目にしばらく走り続け、山の下側に渋滞の列が続く国道を見た時は、渋滞のうんざり感ではなく、これで無事に帰れるんだという安堵感になっていました。

思い返してみると、先ほど見たおじさんが怪訝そうな表情をしていたのは、暗くなってきた時間だからか、もしかしたら私Cozyが『自殺しにきたのでは?』なんて思っていたのかも知れませんね(^^;

もっと走りやすい道はありそうでしたが、”何だかこっちの道がいいっ!”って思ってしまったのは、誰かに誘われてしまったんでしょうか?

っていう短いけど、とっても不思議な感じの体験談でした。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました♪

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